社長メッセージ
当社グループは、メーカーとして生産活動における省エネ、省資源、廃棄量抑制に取り組むとともに、当社グループ製品のユーザーの省エネ、省資源に貢献する製品を開発し、提供しています。
当社の創業者である新田長次郎は、「優秀な製品を製造することによって事業は栄えるが、そのお金は社会に貢献できるよう公共のために使わなければならない」という言葉を残しました。この言葉に象徴されるように、私たちニッタグループは、CSRという言葉がまだ世の中に存在しなかった20世紀初頭から社会への貢献を意識して事業活動を展開してきました。
その中でも、当社の特色ある取り組みが、1909年以来、100年以上にわたり北海道十勝地方で行ってきた山林経営です。当初は、ベルトに使用する皮革を加工するための原材料を得ることが森林保有の目的でしたが、ベルト製品の原材料が大きく変わった今日でも、社有林として保持し続けており、その面積は、JR山手線の内側の面積を超える6,600ヘクタールに及びます。
また、森林資源の適切な生育と管理に努め、2008年にはSGEC森林認証を取得しています。乱開発により地球上から森林資源が失われつつある中で、地球環境保護に森林の果たす役割に注目が集まっていますが、当社はこれからも、豊かな緑を次世代に残していきたいと考えています。
北海道の森林以外にも当社は、民間が保有する庭園としては全国でも指折りの敷地面積を誇る「琴ノ浦温山荘園 (和歌山県海南市)」の維持管理の支援、地域清掃奉仕活動、献血及び骨髄バンクドナー登録への協力、パークゴルフ場の運営等、地域社会に対する貢献活動を行うとともに、「健康経営」、「働き方改革」、「ダイバーシティの推進」等を通じてグループの全社員がいきいきと活躍できる環境づくりを推進しています。
加えて、当社グループはステークホルダーからの信頼を得るために、「コンプライアンスの推進」と「リスクマネジメントの強化」に取り組んでいます。当社グループ社員の皆さんには、ステークホルダーからの要請・負託にしっかり応えるという意識をもち、「NITTAグループ行動憲章」を規範として、行動いただきたいと思います。私も経営トップとして行動憲章の実践を率先垂範していくつもりです。
当社は、2020年3月18日に創業135周年を迎えました。135年を通過点として、さらに持続的に成長していくためには、グループ全社員が長期的な視野に立ち、企業価値の拡大をはかるとともに、気候変動や環境保全など社会的課題の解決にも貢献していく必要があると認識しています。このため、世界共通の目標として国連が提唱するSDGsのGoal達成に貢献すべく、この度「NITTAグループサステナブル経営方針」を制定するとともに、当社がこれから取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を設定しました。
代表取締役社長 石切山 靖順