サステナビリティ
健康経営の推進
すべては、健康と安全のために - 社長インタビュー
ニッタが健康経営を開始してから、8年目になります。
開始当初から、心身と職場の健康に取り組んできましたが、時代の流れとともに介護・育児・働き方など多方面からの実践が求められるようになっています。
健康経営の担当者2人がトップに健康経営の課題に対しての考えと社員へのメッセージについてお話を伺いました。

-
2024年度に人事制度を大きく改定したこともあり、社員の働き方が多様化してきています。
健康経営の観点から、どのように捉えていらっしゃいますか? -
テレワーク制度の拡充、地域限定社員選択制の新設、休暇の見直し等、働き方の選択肢が広がったことは、社員の心身の健康維持、ワークライフバランスの向上に繋がると考えます。健康経営の観点から見ても非常に重要かつ前向きな改定だと感じています。一方で、制度の導入だけでなく、社員への十分な周知と理解の促進、そして制度の実効性を高めるための継続的な改善が不可欠です。今後も定期的なレビューを行い、課題を把握しながら、PDCAサイクルを通じて制度の質を高めていく必要があると考えます。
-
健康経営の観点から、人事制度改定について、具体的には、どのような効果があると感じられていますか?
-
自分に合った働き方が選択できることで、通勤ストレスが軽減されたり、育児・介護などとの両立がしやすくなったり、メンタルヘルスの向上やエンゲージメントの向上も期待できます。また、業務の効率化による時間外労働の削減や、有給休暇の積極的な取得促進は、過重労働による健康リスクの回避にとどまらず、社員のパフォーマンス最大化と生産性向上にもつながる重要な施策です。余暇の充実は、心身の健康を支える基盤であると同時に、生産性の高い組織づくりにおいても大きな意味を持つと考えております。
先ほども申し上げたとおり、これらの取り組みは、導入して終わりではなく、毎年レビューを行い、課題があれば改善を重ねていくことが不可欠です。
-
仕事と育児の両立について、お考えをお聞かせください。
共働きがスタンダードになり、仕事と育児の両立が課題として挙がっている中で、ニッタの女性社員の育休取得率は100%、男性社員の育休取得率は50%台となっています。
男性社員の育休取得率を2030年には85%まで高める目標を持っていますが、目標達成の為に大事なことは何だと思われますか? -
まずは、男性が育児に関わることが自然であるという価値観を浸透させることが大事だと考えています。
出産や育児は男性にとっても、大切なライフイベントであるとしての理解を示し、前向きにサポートする姿勢や、育児に参加したい男性が安心して任せられる職場を整備することが重要だと考えます。現在、男性の育児休業取得率は50%台にとどまっており、取得を希望しながらも実際には取れていない背景には、個人の事情だけでなく、職場の体制や風土が影響している可能性もあると考えています。こうした状況を改善するため、取得しやすい環境づくりと制度の見直しを進めるとともに、取得しない・できない理由の把握にも努めてまいります。当社では、育児休業取得率85%を目標に掲げていますが、最終的には「男性も100%取得できる環境」の実現を目指しています。
-
昨年、社員にとった健康アンケートの中で、
社員の92%が介護をすることへの不安を感じているという結果でした。
仕事と介護を両立させる為には何が必要だと思われますか? -
高齢化社会の中で、親や家族の介護を担うケースは増えており、今後ますます重要になるテーマだと感じています。どのようなことに不安を感じているのかを把握し、社員の不安を取り除くための支援が必要であり、近い将来介護の可能性がある方の把握も重要です。管理職の方は特に課員が介護をかかえるケースも想定しておくべきです。そのためには、会社として利用できる制度や窓口の周知を積極的に行っていくことが重要だと考えます。
-
女性の社会進出とともに女性特有の健康課題への取り組みも求められています。
ニッタでは女性の活躍を推進していますが、推進するにあたって必要なことはなんだと思いますか?
またそれによって、どのような変化を期待されますか? -
女性の活躍を推進するにあたっては、単に機会を提供するだけではなく、女性特有の健康課題やライフステージに応じた支援が必要だと考えます。例えば、相談窓口を設けたり、カウンセリングの機会をもつなど。また、教育も必要だと考えます。昨年は女性だけでなく男性の更年期もテーマに入れて、「男性女性特有の健康課題」について教育を実施しました。まずはお互いの健康課題を理解すること、そして環境の整備や支援体制を整えていくことが大切だと考えます。
男女問わず働きやすい職場を提供することで、生産性の向上、離職率の低下、人材の定着など、さらには組織の活性化が期待できると考えます。
-
2025年度の入社式で新入社員へお伝えされていた最後のお言葉が非常に印象的でした。
「健康と安全が一番大事」
この言葉に対する想いを教えてください。 -
私は、「健康」と「安全」こそがすべての基盤であると考えています。心身ともに健やかであることが、仕事の充実や私生活の安定につながります。新入社員の皆さんには、まずは生活にメリハリをつけて、健康第一で過ごしていただきたいと思ってお話しました。そして、少し余裕があるときには、ぜひ職場の仲間にも気を配ってもらう。声をかけ合い、コミュニケーションを大切にすることが、災害や事故のリスクを減らし、安心して働ける環境づくりにつながります。
近年では、目に見えにくいメンタル面の不調も増えています。だからこそ、「気づき」と「声かけ」が何よりも重要です。困ったことがあれば、遠慮なく上司や会社に相談してほしいと考えています。会社としても、皆さんの声を受け止め、できることから一緒に取り組んでいきます。
私たちは、安全で健康な職場づくりを、社員一人ひとりとともに進めていきたいと考えています。
北村社長、お忙しい中ありがとうございました。
性別や背景に関係なく、ニッタで働くすべての方がこれからもイキイキと働ける魅力的な職場づくりを推進していきます。
